知っておきたい皮膚の基礎知識

皮膚は人間の器官の中で最も大きな組織です。
暑くなれば、汗をだして体温を適切な温度に保ったり、細菌の侵入を防いだり、体を外部環境から守り保護する役割を果たしています。

皮膚の基礎知識

皮膚の基礎知識

面積16,000c㎡(大人の平均)→畳約1畳分の広さ
重さ体重の約8% 体重50kgの人で約4kg→2Lペットボトル2本分
厚さ平均1.4mm(皮下組織を除く、表皮と真皮の厚さ)
一番厚い部位は頭頂部(2.35mm)、一番薄い部位はまぶた(0.60mm)、手のひら(1.10mm)、足のうら(1.55mm)
等電帯pH5.5~6.5(1日中変動する)
その他人間に必要なビタミンDを生成するには、小指の先が約15分ほど日光にあたるだけで十分。皮膚の呼吸作用は肺の1%程度

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正常な皮膚(頭皮・肌)を保つには5つのポイントがあります。

血流

体内に栄養分を運んだり、体内環境を維持する役割を持つのが「血液」です。そして血液が心臓から体内各所の細胞や臓器をまわって、心臓に戻ってくる一連の循環を「血流」といいます。
スムーズな血流―血液の循環が、健康であることの大きな条件です。その血流が悪くなると、頭皮トラブル、肌荒れ・肌色の悪化、肩コリ・腰痛・関節痛、冷えといった現象を引き起こします。

血流

リンパ

人間の体には、細菌の感染から身を守るため、あるいはガン細胞のような異常な細胞が発生しないように常に見張っている器官があり、これを「リンパ管」といいます。そして「リンパ」とは、リンパ管とその中を通っているリンパ液の総称です。
リンパには、不必要な老廃物などをろ過し、浄化する役割もあります。リンパの流れが悪いと、「むくみ」や「くすみ」といった現象を引き起こします。

リンパ

筋肉・ツボ

筋肉は、体温の維持、血液の循環、衝撃からの緩和といった役割を担っています。血流やリンパ液の停滞により筋肉が硬くなると、頭皮・毛髪への影響、むくみ、肌荒れ・肌色の悪化、肩コリといった現象を引き起こします。ツボは頭にも多く存在しています。
ツボは、全身に約660点あり、全身の筋肉・神経・血管・リンパ節・内臓などの器官の働きを促進させる位置にあるといわれています。ツボを刺激して器官の働きを良くすることは大事ですが、血液やリンパを流すためには硬くなった筋肉(コリ)をほぐすことが最も重要になります。

表情筋

顔には30種類以上の筋肉があり相互に作用し、人間の複雑な表情をつくり出します。それらの筋肉を表情筋といい、目や口、鼻などを動かす筋肉のことを指します。
しかし、表情筋は無表情で筋肉を使用する頻度が少なかったり、加齢などが原因で衰えていきます。衰えた表情筋は今まで保っていた顔のハリなどのバランスを崩し、シワやたるみとなって現れます。

眉毛を上下するだけでも頭皮が動くように、頭皮と表情筋はつながっています。表情筋をリフトアップさせるためには頭皮マッサージも上がる方向で行う必要があります。

ターンオーバー

肌は日々生まれ変わり続けています。この新陳代謝をターンオーバー(周期28日)といいます。しかし毛穴に過酸化脂質が詰まったり、摩擦や紫外線によってこのターンオーバーが乱れてしまうと、肌が本来持つバリア機能が働かず、さらに悪化を招きます。肌になじみがよく、肌に近い成分でうるおいを与えることが有効な方法です。

ターンオーバー

その他のターンオーバーが乱れる要因

薬剤による影響
薬剤がバリア機能を持つ皮脂膜を必要以上に取りすぎることで、肌の水分が蒸発しやすくなります。

薬剤による影響

皮膚の摩擦
頭皮マッサージやシャンプーなどで強く肌をこすると、汚れと一緒に必要以上の角質細胞層をはぎ取ってしまいます。

皮膚の摩擦

過剰皮脂分泌
過剰に分泌された皮脂がしつこく皮膚に付着していると、正常な角質層がはがれにくくなります。

過剰皮脂分泌

紫外線
紫外線は活性酸素を生成し、皮膚細胞を傷つけることにより、肌の弾力や潤いが失われ、老化現象を引き起こします。

紫外線